A5/ A5Ⅱシリーズ(受注終了品)

Err16.0 オーバーロード保護 について、原因と処置を教えてください。[30123]

Err16.0 オーバーロード保護 について、原因と処置を教えてください。

【原因】
サーボアンプは出力したトルクの実効値で負荷率を計算し、この値がPr5.12で設定している過負荷レベル(初期設定値=115%)を超えると、オーバーロード保護が発生します。

【処置】
負荷率の確認方法
・アンプの前面パネルの“d15.oL”のモニタモードやPANATERMのモニタの『負荷率』で確認することができます。
・動作中の一部分の負荷率を知りたい場合は、PANATERMの波形グラフィックでトルク波形を測定し、カーソルで区間指定を行うと、カーソル間のトルクを実効値計算した値が表示されます。

(1)モータが振動してオーバーロード保護が発生する場合
・第1・第2速度ループゲインを下げると効果があります。これは機械共振による発振が原因です。
・無負荷で、イナーシャ比が設定されている場合は、イナーシャ比Pr0.04を初期設定に戻してください。
・UVWの配線間違いを確認してください(特にアンプ側)。
・第1・第2位置ループゲインを下げると効果があります。位置が速度のゲインに比べて過大です。位置ゲインを下げるか速度ゲインを上げるか、イナーシャ比を上げてください。※ゲイン切替無効時は、第1のみ有効。ゲイン切替時は、パラメータを参照し、有効な方を変更してください。

(2)モータが動かずオーバーロード保護が発生する場合
・モータの電源線の配線の接触不良・断線を確認してください(複数軸の場合、テレコになっている場合もあります)。
・電磁ブレーキが解除されているか確認し、ブレーキに+24Vdcを供給してブレーキを解除し、サーボOFF状態で外から回せるか確認してください。回せない場合は、24V電源と配線の確認を行ってください。
・サーボOFF状態で外から回して、重いか動かない場合は、メカおよび減速機のロック状態を確認してください。

(3)モータが動いていてオーバーロード保護が発生する場合
アンプまたはPANATERMのモニタで負荷率を確認しながら以下を行ってください。
・水平軸の場合、停止時間を増やすと効果があります。これは容量不足のためモータ・アンプの出力を上げるためです。その場しのぎでは、加減速時間や停止時間を増やしてください。
・垂直軸の場合、上昇停止時のトルクを確認してください。トルクが115%以上の場合は、容量不足のためモータ・アンプの出力を上げる必要があります。 74_A6_エラー16