その他特殊用途センサ

PX-22を単独で人体検知・安全用途に使用できないのは、なぜですか?

PX-22を単独で人体検知・安全用途に使用できないのは、なぜですか?

残念ながら、PX-22を含むPX-2シリーズ全機種は、単独で人体検知・安全用途に使用

できません。

 

    PX-2-19

 

理由は、次の2点が挙げられます。

1)  PX-22を含むPX-2シリーズ全機種は、『JIS無人搬送車システム-安全通則』による

              接近検出装置に準拠して設計しております。
  
   したがって、 PX-22を含むPX-2シリーズ全機種は、AGV搭載以外の用途は想定して

             おらず、単独で、人体検知・安全用途で使用いただくことは、できません。

   PX-2-18

 

2)  PX-22を使用すると、


   ISO13849-1(JIS B 9705-1:2019) 機械類の安全性 - 制御システムの

   安全関連部 - 第1部:設計のための一般原則、およぴ、

   ISO13849-2(JIS B 9705-2:2019) 機械類の安全性 - 制御システムの

   安全関連部 - 第2部:妥当性確認 
 
   に対応することができない。

 

  PX-2-21

     ⇒ ISO13849-1(JIS B 9705-1:2019)では、カテゴリ要求事項のなかで、

      カテゴリ1以上では、“十分吟味された安全原則”を用いること。と規定されて

      います。
      (カテゴリは、PL(パフォーマンスレベル)を決定するための要素の一つで、

       リスクアセスメントにより決定する必要があります。) 

       “十分吟された安全原則”とは、ISO13849-2(JIS B 9705-2:2019)

      附属書D.2 で、複数規定があり、その中に、故障(障害)モードの非対象、

      非対象故障モードのコンポーネント、または、システム使用の内容が規定されて

      います。

       PX-22は、特殊用途(AGV用)の拡散反射型ビームセンサであり、万一、内部

      故障が発生した場合、安全側に壊れるのか?/危険側に壊れるのか?が、不定

      (定まっていない)となります。

      このため、非対象故障モードのシステムを構築することができません。

 

  《PX-22 正常状態/危険側故障状態 出力の関係》

 

PX-2-22

PX-2-23

  

PX-2-24

 

  上記、2点の他にも、次の様な懸念材料があります。

     1)  センサ(PX-22)の取付状態と感度調整の具合によりますが、PX-22の

        検出領域を避けて侵入することができてしまいます。

       (例:匍匐前進(ほふくぜんしん)する。

 

          PX-2-25

     2)  人の服の色(黒っぽい服)によっては、検出距離が短くなる、もしくは、

        検出できない。
          ⇒ PX-2シリーズは、拡散反射型ビームセンサであるため。

       

       PX-2-26