Err16.0 オーバーロード保護 の原因と処置は?
- ID:
- 40101
- 公開:
- 2017年01月27日
- 更新:
- 2017年06月01日
Err16.0 オーバーロード保護 の原因と処置は?
- 回答
■原因
サーボアンプは出力したトルクの実効値で負荷率を計算。
この値が、Pr5.12で設定している過負荷レベル(初期設定値=115%)以上となった場合に、
この保護が発生。
■処置
負荷率の確認は、アンプの前面パネルの“d15.oL”のモニタモードや
PANATERMのモニタ`の『負荷率』で確認する。
動作中の一部分の負荷率を知りたい場合は、PANATERMの波形グラフィックでトルク波形を測定し、カーソルで区間指定を行うと、カーソル間のトルクを実効値計算した値が表示される。
(1)モータが振動してオーバーロード保護が発生する場合
①第1・第2速度ループゲインを下げる→効果あり→機械共振により発振している。
→ゲインの再調整または速度ループゲインを下げる。
②無負荷で、イナーシャ比が設定されている→イナーシャ比Pr0.04を初期設定にもどす。
③UVWの配線間違いを確認する。(特にアンプ側)
④第1・第2位置ループゲインを下げる→効果あり→位置が速度のゲインに比べ過大。
→位置ゲインを下げるか速度ゲインを上げる、イナーシャ比を上げる。
※ゲイン切替無効時は、第1のみ有効、ゲイン切替時は、パラメータを参照し、有効な方を変更。
(2)モータが動かずオーバーロード保護が発生する場合
①モータの電源線の配線の接触不良・断線の確認する。(複数軸の場合、テレコになっている場合もある)②電磁ブレーキが解除されているか確認→ブレーキに+24Vdcを供給してブレーキを解除し
サーボOFF状態で外から回せるか確認→回せない→24V電源、配線の確認をする。③サーボOFF状態で外から回す→重い、動かない→メカ、減速機のロック状態を確認する。
(3)モータが動いていてオーバーロード保護が発生する場合
アンプまたはPANATERMのモニタで負荷率を確認しながら
①水平軸の場合、停止時間を増やす→効果あり→容量不足のためモータ・アンプの出力を上げる。
その場しのぎでは、加減速時間、停止時間を増やす。
②垂直軸の場合、上昇停止時のトルクを確認→トルク115%以上→容量不足のためモータ・アンプの出力を上げる。
③電磁ブレーキが解除されているか確認→ブレーキに+24Vdcを供給してブレーキを解除し
サーボOFF状態で外から回せるか確認→回せない→24V電源、配線の確認をする。
④旧シリーズから置き換えた場合→波形グラフィックでトルクの実効値確認→旧は負荷率計算が粗い場合がある。- 添付ファイル
- 74_A5_エラー16.jpg (424.02KB)
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