PhotoMOSリレーの負荷電圧(ピークAC)が400VならAC400Vまで使用できる?
波高値(ピーク値)表示ですので、AC400Vでは使用できません。
負荷電圧(ピークAC)400VのPhotoMOSリレーをACで使用される場合は、AC100V程度以下を推奨します。
PhotoMOSリレーのカタログに絶対最大定格として記載されている負荷電圧、負荷電流は、ともに実効値ではなく、波高値(ピーク値)での表示です。負荷電圧(ピークAC)は波高値をいいます。
通常の交流の場合、実効値と波高値の間には「実効値=波高値÷√2」「波高値=実効値×√2」という関係があります。
例えば、AC400Vは一般的には実効値が400Vであることを意味しますので、波高値は400V×√2=565.7Vとなり、負荷電圧(ピークAC)400VのPhotoMOSリレーの絶対最大定格を超えてしまうことになります。
さらに半導体部品の場合は、絶対最大定格を超えると内部素子を破壊してしまいますので、絶対に超えないように安全率(ディレーティングともいいます)を考慮しなければなりません。
ACでのご使用時の目安としては、安全率を考慮して実効値の4倍程度の負荷電圧(ピークAC)のPhotoMOSリレーを選定されることをお勧めします。例えば、AC100Vでのご使用に対しては、100V×4=400V、つまりは前述の負荷電圧(ピークAC)400VのPhotoMOSリレーとなります。選定の際には、以下の表を参考にしてください。
◆負荷電圧(仕様)と推奨使用負荷電圧
| 負荷電圧(ピークAC) | 推奨使用負荷電圧 |
| 60V | AC12V、DC5、12、24V |
| 100V | AC24V、DC48V |
| 200V | AC48V、DC100V |
| 400V | AC100V、DC200V |
