SG-P2010-M-Pを、スライド式扉で使用できますか?
SG-P2010-M-Pを、スライド式扉で使用できますか?
結論: SG-P2010-M-P(SG-Pシリーズ)を、スライド式扉で絶対に使用することはできない、
ということではありませんが、使用上の注意事項がありますので、ご使用いただくには
実機での確認が必要となります。
推奨:SG-Pシリーズは、開き扉での使用を想定しています。
(カタログ、Web等では、すべて、開き扉への使用を想定した写真、イラスト等を
記載しています。)

解説: SG-P2010-M-Pを開き扉で使用する場合、アクチュエータは、スイッチ本体に対し、
Z方向から近づくことになり、この場合は、問題ありません。


これに対し、スライド式扉で使用する場合、アクチュエータは、スイッチ本体に
対し、X方向から近づくことになります。


① アクチュエータ(スライド式扉)がスイッチ本体から見て、十分に遠方に
ある場合、OSSDはOFFします。

② アクチュエータ(スライド式扉)がスイッチ本体中央に向かい、X方向から
近づき、②の位置に来ると、OSSDはONします。
⇒ 安全制御システムを自動リセットに設定していると、この時点で、
装置が起動します。

③ アクチュエータ(スライド式扉)が②の位置からさらにスイッチ本体
中央に向かいX方向から近づき、③の位置(ON領域のスミマ)に来ると、
OSSDはOFFします。(ここが、問題)
⇒ X方向の検出領域には、図のように中心の大きいON領域の両サイド
にOFF領域があり、さらにその両サイドに小さいON領域があります。
このため、一旦ONになったOSSDが、OFFとなります。

④ アクチュエータ(スライド式扉)が③の位置からさらにスイッチ本体
中央に向かいX方向から近づき、大きいON領域の範囲内に入ると、OSSDは、
再び、ONします。

②の状態で装置が起動(OSSD ON)した後、③の状態で装置が一旦、
停止(OSSD OFF)することになります。
この挙動が装置の安全制御都合上、不都合になるようであれば、使用方法を
改善する必要があります。
対処方法:
(1) 手動リセットにする。
⇒ ④の位置にストッパを設け、アクチュエータ(スライド式扉)が④の
位置に来た後に、手動リセットを掛ける。
(2) スイッチ本体とアクチュエータの間隔を、小さいON領域の影響を避けるように、
広くする。
⇒ 検出領域特性は、代表例です。
センサには、バラツキがありますので、必ず、実機でご確認願います。

(3) スイッチ本体とアクチュエータの取り付け向きを変更し、Z方向、または、
Y方向から近づくようにする。